長良川おんぱく2015 写真部の体験レポート2015
知っていますか?
平成26年度、岐阜市では犬の殺処分数ゼロを達成しました。
この10年間で、殺処分数は96%も減少しているのです。
10年前には100件近くあった殺処分が、どんな取り組みが行われて、"ゼロ"まで辿り着いたのでしょう?
おんぱくプログラムは、迷い犬や捨て犬、飼い主のいない犬や猫が保護されている『畜犬センター』という施設で開催されました。
たくさんの犬の鳴き声が、外まで聞こえてきます。
まずは、岐阜市保険所生活衛生課 動物管理係の片桐さんから、岐阜市が行っている犬猫殺処分ゼロの取り組みについて、お話を聞きました。
愛犬さがしの会、愛犬しつけ方教室、犬及び猫の一時預かり依頼事業、ボランティアさんとの恊働による譲渡の推進活動…
など、様々な取り組みをされています。
特に最近では、HPやfacebookによる犬猫譲渡の推進を行っていますが、
仔猫の写真など「いいね!」はたくさんつくけど、実際のもらい手はなかなか現れないのが現状だそうです。
また、エサをもらっている野良猫の去勢・避妊手術の問題も深刻で、
持ち込まれの数が減らないことには、殺処分も減りません。
殺処分を少なくすることと、"ゼロ"にするのは意味合いが全然違うし、
"ゼロ"にすることは本当に難しい。とおっしゃっていました。
施設の中を見学
施設の中は、犬や猫が一つ一つ区切られたケージの中で過ごしていました。
ワン ワン!
一生懸命鳴いていました。
何と言っているのでしょうか?
危険!という札
色々な性格のワンちゃんがいます。
人間を噛むくせがあるワンちゃんなどは、リハビリ・訓練をしないと、里親さんに受け入れてもらうことは難しいのです。
でも、それでも保護犬を飼ってみたいなと思うと、やはり専門家の方のアドバイスを受けたり、お散歩会で少しずつ触れ合ったりしていくことが大事。そう考えると、犬や猫と里親さんを繋ぐ役割をしている団体さんは、本当になくてはならない存在だなぁと思いました。
にゃ〜
仔猫は、毎日のように保健所に持ち込まれるそうです。
たくさんの仔猫たちが里親さんを待っています。
…
目を背けたくなってしまいますが、
これが殺処分する機械です。
この中に犬や猫を入れて、
炭酸ガスで窒息死させるそうです。。
これは、一番使いたくない機械ですよね。
Happy Choice
施設見学の後は、
里親さん探し、『センターおさんぽ会』、保険所で管理されている犬のトレーニング、保健所や一時預かり中の犬猫の治療、予防接種、避妊去勢、
イベントを通しての「いのち」の啓蒙活動など、様々な取り組みを行っている
『Happy choice』代表の田口さんからお話を聞きました。
保護されている犬や猫のこと。
少しでも気になったら、センターに会いに行ってみること、ボランティアに参加してみること、自分が里親になれなくても現状や問題を知り発信すること、迷い犬や里親募集の情報をシェアすること、、など、
誰でもできることで、ひとつの命が救えるのだと感じました。
しんさん
NPO法人 人と動物の共生センター理事長である奥田さんの家族、柴犬の"しんさん"。
なんてかわいい。。
みんなの前でもおりこうに座っているしんさんですが、
奥田さんと出逢った1歳の頃は、子どもを怖がったり、棒や傘を怖がったり、トイレが上手にできなかったり、一緒に生活をすることがとても大変な状態だったそうです。
でも、奥田さんは、"他の犬を怖がっているワンちゃんを、無理に慣れさせようとドッグランに連れていくというのは違う。"という考えで、少しずつ、少しずつ、歩み寄っていったそうです。
もともとは、引き取るつもりじゃなかったそうですが…、きっと運命を感じたのでしょうね。
交流会
施設見学の後は、近くのサガミで昼食を食べながら交流会。
やはり参加者さんもボランティアさんも、犬や猫と暮らしている人がとっても多い!
自己紹介で愛犬・愛猫紹介をしたり、写真を見せあったり、
また施設では聞けなかった、保健所や保護犬の事、お散歩会のこと、それぞれ気になった事を質問したり、話が尽きませんでした。
また参加者さんの中から、「こういう施設がある事は知っていたし気になっていたけど、普段なかなか一人では行きにくくて、今回おんぱくという機会だから来れた。」という、声も聞くことができました。
これからも、犬・猫、両方の殺処分ゼロを目指して、
自分にもできることを考えていきたいと思いました。
(002 まんべ(吉田))